心療内科について
当院の心療内科では、心の不調だけでなく、心の不調によって起こる体の不調も含め、心身の状態をトータルにみる診療を行っています。心の状態は体にも大きな影響を与えますので、体の不調と共に気持ちにも変化がある場合にもお気軽にご相談ください。
なお、心療内科ではしっかりお話を伺うことが特に重要ですので、時間を指定した診療による対応を行うことが多くなっています。予約制ということではありませんが、まずお電話でご相談いただいてからいらしてください。
こうした症状に気付いたらご相談ください
- 気分が沈んでいる
- やる気が起こらない
- 会社や学校に行けない
- 朝、体調が悪くなることが多い
- なかなか寝付けない、すぐ目覚めてしまう
- 混雑した場所で不安に襲われる
- 人前に立つのが苦手でひどく緊張する
- もの忘れが増えた
- 施錠やガス栓などが気になって何度も確認してしまう
- 検査で異常はないが体調不良が続く
- 慢性的な下痢や便秘がある
心療内科で診療している主な疾患
うつ病
食欲不振、うまく眠れない、気分の落ち込みが続く、何をしても楽しくないといった状態が2週間以上続く場合にはご相談ください。うつ病をはじめ、こうした状態になる疾患はいくつもありますので、当院ではしっかり見極めた上で適切な治療を行っています。うつ病は、脳内の神経伝達物質、ストレス、他の疾患、環境の変化など複数の要因が関与して発症しますが、適切な治療をしっかり行うことで改善できる疾患です。気分の問題と考えて治療が遅れるとつらい状態が長く続いてしまうことが多いため、早めにご相談ください。
不眠症
適切な睡眠時間には個人差が大きく、3時間程度でも快適に暮らせる方もいれば、8時間以上眠らないと調子が悪くなる方もいます。不眠の問題は何時間眠っているかではなく、患者様が安眠・快眠できていないと感じるかどうかが重要です。なかなか眠れない、すぐ目が覚めてそれ以降寝付けない、早朝に目覚めるなど、睡眠時間が十分ではいことにお悩みの方はかなり多くなっています。原因疾患があってその症状として不眠が起こっていることもありますので、原因を見極めることも重要です。睡眠に関してお悩みがある場合は、早めに受診をお勧めしています。
認知症
人の名前や地名を思い出せない、できていたことが急にできなくなった、大事な予定を忘れてしまった、何度も行っている場所で迷った、同じことを何度も聞いたり話したりしてしまうといったもの忘れは、加齢による自然な現象として起こることもありますが、認知症の初期にも現れます。ほとんどの認知症は進行してしまうと治すことはできませんが、初期であれば症状軽減や進行抑制の治療が可能です。ご自分や大切な方のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を守るためにも、こうしたことに気付いたらできるだけ早く受診してください。
パニック障害
前触れなく突然、強い息苦しさ、動悸、めまいなどの激しい症状であるパニック発作を起こす疾患で、生活に多大な支障を及ぼします。体には異常がないため放置してしまうと症状が進行し、発作の再発が起こる可能性のあり、外出ができなくなってしまうケースも少なくありません。自然に治ることもないわけではありませんが、心療内科を受診して早期に適切な治療を受ければ、より早くつらい症状を解消させることができ、完治も可能です。
社交不安障害
人前でスピーチする際には誰もが多かれ少なかれ緊張します。こうした緊張に対する不安が強く、人前に立つ状況を避けようと通勤や通学ができなくなるなど、生活に支障を及ぼしている場合に社交不安障害と診断されます。社交不安障害はあがりやすいといった性格の問題ではなく、脳内神経伝達物質の不足によって起こっているとされています。そのため、脳機能を調整する適切な薬物療法と、考え方・捉え方・行動を変える認知行動療法で改善することが可能です。
強迫性障害
ある考えや行為にとりつかれて排除できず、日常生活に支障を及ぼします。手を執拗に洗わずにはいられない、施錠やガス栓が気になって何度も戻り外出できないなど、ご自分でも「不合理」「ばかばかしい」と思っているのに続けてしまうこともあります。このような状態でお悩みの方は、適切な治療で改善可能ですので、お気軽にご相談ください。
過敏性腸症候群
炎症や潰瘍などの病変はありませんが、腹痛や腹部不快感を伴う下痢や便秘を繰り返す疾患です。腸の機能的な問題、ストレス、過労や睡眠不足、食事や飲酒、不規則な生活などが発症に関与しているとされています。消化器は自律神経がコントロールしているためストレスによる影響を受けやすく、過敏性腸症候群では緊張などをきっかけに腹痛や下痢などを起こすこともよくあります。お悩みの胃腸症状に合わせた薬物療法に加え、ストレスや不安の制御にアプローチした心療内科の治療を行うことで改善しやすくなります。